[ 006 ] 水素ガス吸入療法

免疫療法
体内に蓄積する酸化力(悪玉活性酸素)を水素の力で治療する

概要説明

活性酸素とは、「喫煙」、「大気汚染」、「紫外線」、「放射線」、「激しい運動」、「身体的/精神的ストレス」などで発生する体内に蓄積する酸化力が強いヒドロキシルラジカルという物質を、総じて悪玉活性酸素といいます。細胞内に過剰に発生した悪玉活性酸素は、細胞を内部から酸化させ遺伝子や細胞膜を破壊します。

●活性酸素があるとどうなる?
活性酸素が健康な細胞を次々と死滅させていきます。これが俗に言う「体がサビる」という現象です。これにより以下のような現象・病気が引き起こされます。

    糖尿病
    高血圧
    メタボリックシンドローム
    悪酔い・二日酔い
    肌のシミ、シワ
    アレルギー
    内臓の老化
    DNA損傷による発がん

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治療法の特徴

水素ガス吸入により、抗がん剤投与によるの副作用や放射線治療による副作用の低減、更に抗腫瘍効果も期待できるとされています。

活性酸素の毒性は間違いないのですが、ではどうやって除去すればいいのでしょうか?実は医学界でも水素の研究は大変活発に行われており、人体に対する効果はここでは語りつくせないほどあります。水素は非常に小さな分子で、脳や細胞、ミトコンドリアまで行き届くのが特徴で、細胞内レベルまで効果を出すことができます。その水素は悪玉活性酸素と結合し、無害に変えることが研究の結果立証されています。

水素は悪玉活性酸素を選択的に除去することができるということです。

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施術方法

水素の効能は数多くの論文で証明されていますが、水素水などは濃度がいい加減なものがあったり、実際にはほとんど摂取できないものも数多くあります。

1分間で水素水3000L分もの水素ガスを発生する専用水素発生機などを用いて、水素と酸素を同時に吸引する方法が効率的であると考えられます。

がんへの水素吸入療法の場合、毎日2-3時間の吸入にて慢性疲労除去やがん予防、倦怠感改善など活性酸素除去による体質改善効果が認められています。

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水素による副作用軽減効果

シスプラチンは最も高頻度で使用される抗癌剤の一つですが、副作用として高い腎毒性が知られています。

シスプラチン投与マウスを10日間、1%水素ガス下で飼育すると腎機能異常による生存率の低下を抑制できましたが、 水素水の投与でも同様の保護効果が認められました。一方で水素水は、シスプラチンの抗がん作用を阻害しなかったことから、副作用抑制に向けた水素水の臨床応用の可能性が示されることになります。

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水素による放射線治療の副作用軽減効果

悪性肝腫瘍のため放射線治療を受けている患者では、水素水を6週間摂取する二重盲検試験の結果、血清の抗酸化能が維持され、生活の質(QOL)スコアが改善されました。

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水素による抗腫瘍効果

がん細胞でNF-κBという転写因子(遺伝子の発現を調節する細胞内のタンパク質)の活性が高まると、がん細胞は死ににくくなり、抗がん剤へ抵抗性が出現し増殖や転移が起こりやすくなります。さらに、がん細胞や炎症細胞のNF-κB活性が高まると、内皮細胞増殖因子(VEGF)や単球走化因子-1(monocyte chemoattractant factor-1)やインターロイキン-8(IL-8)やシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)など、腫瘍血管の新生に関与する蛋白質の産生が増加します。したがって、NF-κB活性を抑制すると、がん細胞の増殖や転移を抑えることができると考える

活性酸素による酸化ストレスや、炎症反応の中心的な腫瘍壊死因子α(tumor necrosis factor-alpha, TNFα)は、転写因子のNF-κBを活性化することがわかっています。

従って、「活性酸素を消去して酸化ストレスを軽減」することで「NF-κBの活性を抑制」することで、がん組織への血管の新生が抑制され、がん細胞の増殖活性が低下すると考えられます。結果的に体に負担をかけずに「がんとの共存」あるいは「がんの縮小」が期待できると考えます。

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素による免疫学的効果

水素ガスの吸入を行ったステージⅣのがん患者の経過

腫瘍組織に浸潤した抗腫瘍T細胞から放出されたサイトカインは、がん細胞や腫瘍浸潤マクロファージにPD-L1を発現させ、T細胞上のPD-1と結合することで抗腫瘍T細胞活性が抑制されます。 免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-1抗体は、PD-1に結合することでPD-L1との結合を阻害し、T細胞を活性化させます。

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ハイゼルベーターET100を使う理由

水素は分子量が最小である。ということは、体内のどこへでも到達が容易であると言えます。さらに気体なので呼吸さえできれば体内への取り込みが可能です。とりもなおさず経口摂取が困難なかたでも使用できることになります。

溶存させているものではなくその場で発生させた気体であるため、消失(ロス)している可能性がありません。さらに呼吸さえしていればいいので、確実に取り込み可能な上、取り込める量に制限がありません。

この機器は、安全に安定して毎分1,200ml以上という大量の水素ガスを発生することができます。

ET100による水素ガス吸入では、1日1時間以上の吸入を行ったグループでは、50%以上のPR率を記録しました。またPD1陽性KT細胞が減少し、PD1が発現していないKT細胞の割合が増加効果の発現には1~3か月かかることもわかっています。(H28年12月 赤木純児先生の発表より)

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備考

がんへ対する水素へ効果を検証した赤木純児先生の論文(2016.12)

水素ガスは、免疫を抑制する悪玉活性酸素を除去することで、体内の炎症を低減することが報告されています。しかし、その詳細な機序については不明な点が多いのも事実です。

今回、我々は、水素ガスによって、特にCD8+Tcell の分化誘導がどのように変化するかを検討しました。

StageIV の癌患者37 名に対して、水素ガスの吸入を行ったところ、PR12 名(32.4%)、SD16名(43.2%)、PD9 名(24.3%)で奏効率が32.4%、臨床的有効率が75.7% と非常に良好でありました。このうち、毎日吸引したのが14 名、週に2 回が4 名、週に1 回が17 名、2 週に1回が2 名であり、これらの奏効率は、それぞれ57.4%、25%、17.6%、0% でした。このことから水素ガス吸入量と患者の予後には、相関関係があるものとして差し支えないと思われます。

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